「STAY HOME」 感染拡大を防ぐための外出自粛が続いています。 それにより模擬試験や学力診断テストの中止や延期が相次いでいます。 来年の入学試験は? 在宅の時代に入学試験はどうなるのか、考えてみる価値の有るテーマだと思います。
四谷大塚の合不合判定テストやSapixのSO、首都圏模試センターの統一合判など軒並みに中止や延期になり、2021年度の受験生はスパートの年の冒頭で自分の立ち位置を確認する機会を奪われてしまっています。
中学受験は、本人・保護者様・指導講師のトライアングルがバランス良く動いたときに最良の結果を得られる物。 その中でも本人のモチベーションがとても大きな意味を持ちますから、立ち位置の可視化が難しい今の状況を私はとても憂えています。
それで、手持ちのデータをかき集めて合判の過去5年間と今年の特典分布を突き合わせ、今年の偏差値が判断に使えるか否か、私の意見を書きました。
今年の四谷合判は、早稲田アカデミー生が抜け、他塾から受験生(特に成績上位生)が流れ込み、会場での受験だけでなく自宅受験組の答案も織り込まれるという状態の中で、算出される評価データが信用できるものかという当然の不安を呼びました。
幸い、私の意見としては「かなりの程度まで判定に使える。」というものでしたが、模試ならばともかくも、1点の差で合不合の分かれる入学試験でその精度では不足です。
感染状況がこれからどのように推移するか予測はできませんが、次の冬に第何次かの大規模感染が発生する可能性は低くないはずです。
下記の記事中では、もしも感染が一段落した秋頃に学校説明会と『受験体験会』の実施があったら絶対に参加し、本気で得点を稼いでおくべきと書きました。 私のつまらない杞憂で終われば良いのですが、あらゆる事態を考えておくのはおとなの仕事、起こり得るあらゆる事態を想定しておくのは危機管理の基本です。
今回の感染による長期在宅生活の経験は、さまざまな分野で世界的なパラダイム・シフトが起きると考えられます。 中学入試においても一か所に全員を集めてペーパーテストで全てを決めるという今の形態は見直しが必要になるかも知れません。
一斉実施のペーパーテストが出来ない状況で、どうやって将来の逸材を選出するのか、明解で気持ちいい中学受験に変わる選出方法は?
「二月の勝者」第4巻から
続きます。