はてなブログのアクセス分析を見ていたら、四谷合判の「点数・偏差値対比表」を載せたページへのアクセスが急増していました。 4月の模試は受験学年に突入する実感の湧く最初のイベントです。 保護者様の検索がアクセス数の増加に現れてると思います。 そこで、模試に関しての要点をまとめました。
【点数と偏差値の対比表】
最近、2020年4月23日に公開した下記のページへ検索サイトから来られる方が多いです。
四谷合判 点数と偏差値の対比表 - 駒澤塾:中学受験の算数・理科
2020年4月に予定されていた四谷大塚の合不合判定テストのうち、緊急事態宣言により7都道府県における実施が中止になりました。
結果、郵送で集められた自宅受験の答案が大きな割合を占めることになり、そこから算出された偏差値(および合否判定)のデータを受験生が参考にして良いのか検証したくて、手持ちのデータを一覧表にした記事です。
【今年の各社模試の日程】
4月11日 合不合判定テスト(四谷大塚)
4月18日 志望校判定サピックスオープン
4月18日 しゅともし(首都圏模試センター)
5月05日 志望校選定テスト(日能研)
5月30日 志望校選定テスト(日能研)
6月27日 志望校判定テスト(日能研)
以降、模試の受験に際しての留意事項を、項目別に3行にまとめます。
それぞれについて関連する記事が有るものは、リンクを付けました。
【模試は目的を明確に】
4月の模試は、何のために受けるのでしょう?
最大の目的は、立ち位置を知るためであると、強く意識を持つべきです。
目的を見失った「特訓」で、実力以上の成績を出してしまった場合の危険性について、以下の記事で書きました。
Sapix模試の複写販売で書類送検 - 駒澤塾:中学受験の算数・理科
【志望校の書き方】
第一回の模試はどうせ信頼性が低いですから、極論すれば登録する志望校は偏差値だけで決めてしまってもかまわないと私は考えます。
具体的には『志望校は実際に受けるかどうかとか、通えるかどうかとかは無視をして、偏差値で5ずつ間隔を空けてとりあえず知っている学校名を書いてしまう。』です。
最悪の志望校パターンは、あこがれ校ばかり書いて全てに20%判定をくらった分析帳票です。
【立ち位置の指標=偏差値】
現時点での立ち位置を知ったら、それを足場として何ができるか。
それを生徒との対話の形で書いたのが以下の記事です。
【偏差値を知る】
立ち位置を知るための「偏差値」は重要な数値でもあり、同時に相当なゆらぎの混じる数値でもあります。
「たかが偏差値、されど偏差値」
偏差値を理解するために書いた記事です。
書きたいことが多くて、3回シリーズの記事になっています。
【低位校の悪口は禁句】
偏差値を幅広くとって志望校登録をした場合、当然「ここに通わせることは無いだろうな」と感じる校名も入ることになります。
そのリストを前に、つい口にしてしまいそうだけれど、言ってはいけないセリフが「 第一志望に落ちたら、ここに通うことになるんだよ。」です。
これを保護者様が口にしていると、受験計画がもの凄く組みにくくなります。
【どの模試を受けるべきか】
通っている学習塾の模試が有るならば、それが必須なのは当然です。
どれか一つと言うなら対応幅の広い四谷大塚になります。
ただ、四谷大塚の模試は限られた問題数の中に幅広い難易度の問題を組み込んでいますから、ケアレスミスによる影響が大きく出ます。
加えて、下位生は「捨て問」を見極める練習をしておくべきだと思います。
予習シリーズにも合判対策の問題が収録されているのは、四谷大塚からの出題パターンに慣れておきなさいというメッセージだと私は思います。
これについては、上で紹介した過去記事の後半で書いています。
Sapix模試の複写販売で書類送検 - 駒澤塾:中学受験の算数・理科
【後半の模試については改めて】
今日の記事は小6前半の模試に関する留意事項です。
9月からの模試に対してはあらためて記事にします。
ちなみに数年前まで四谷大塚は4月と7月のテストを『合不合判定予備テスト』と呼んでいました。 本当の模試は9月の『合不合判定テスト』以降ということです。
【その他】
来年の受験学年は今年受験した学年より心配かも、と感じています。
今年の受験生は受験学年に突入した春先に非常事態宣言にぶつかって、夏期講習会の前頃には「焦って」いました。 私にもフォロー対策の相談が来ました。
来年の受験生は小5前半の時期に、動画垂れ流し授業などによる学習の遅れが発生しています。
各塾で対策は取っているようですが、その対策の分、受験準備に決定的な基礎を作る小5後半の学習に影響が出ているように感じる事例を目にしており、ご家庭でしっかり対策をして来た生徒との学力差が出てしまっています。
必須知識の習得に穴が残っていないか、注意が必要です。