ムツゴロウ先生こと、畑正憲さんが亡くなりました。 ご冥福をお祈りいたします。 ムツゴロウ先生は超苦手の数学を、ある方法で克服して東京大学に合格されています。 私もその勉強方法をマネして大学に合格しました。 今日はそんな話。
ムツゴロウ先生のエッセイは、中学生から高校生にかけて片っ端から読みました。
今も蔵書の段ボール箱のどれかに入っているはずだけれど、もう何十年もページを開いた記憶が無いです。
でも、いくつものエピソードがしっかりと記憶に残っています。
結婚のなれそめの話。
パチンコで生計をたてていた話。
学研の科学映画製作の現場での奇行の話。
天然記念物の動物たちに関する怒りを込めた現状報告など。
そのなかで、即効性ありで役に立った話が数学の勉強法でした。
畑正憲さんは数学が極端に苦手だったそうですが、その苦手を「ある方法」で克服して東京大学に合格しています。
その「ある方法」とは、数学の問題集を見比べて、その中から解説がもっとも詳しくて、かつ解き方が具体的に書かれた本を買い、その解き方を(たしか500題だったかな?)暗記してしまうという勉強法でした。
私も数学が極端に苦手で、しかも志望が工学系でしたので悩んでいました。
そんな悩みの最中に畑正憲さんのエッセイを読み、これだ!と思ってまねしてみた。
もっとも500題までは行けず、たしか100題程度だったと思いますが、解き方を繰り返し筆写することで覚えてしまい、志望校に合格しました。
この勉強法は和田秀樹さんもひとつの方法として提唱されていますね。
いま「ひとつの方法として」と書きました。
勉強の方法は、生徒の数だけ有ると考えています。
誰もが採用すべきベストの勉強法なんてものは無いと考えています。
そのあたりのことは、この記事で書きました。
もちろん、解法の丸暗記は勉強ではない、と主張する人も「正しい」です。
本質を理解して、その上で解法を考え出せるなら、それは理想です。
ですが、それは「全員が」それをしなければならない事なのでしょうか?
「しっかりわかる、それから解く」という順番以外を間違いと断じると、
「しっかりわかっていないから、解けない(解かない)」となる危険。
性格がすなおでまじめな生徒に、そうなってしまう子がいます。
順番が逆になって何がいけないの?と書いたのがこの記事です。
「しっかりわかる、それから解く」という順番へのこだわりに関しては、「現在、中学校以降で学ぶ数学とは異なった数学の体系」とからめて考えていることがあるのですが、それは改めて別の機会に記事に書きます。
ムツゴロウ先生が安らかに眠られんことを祈ります。
嶮暮帰島(けんぼっきとう)から愛犬を背負って海を渡った話、好きでした。