中学入試の天体では、午後8時の夜空が尋ねられることが多いのはなぜでしょう?
午後8時は、小学生が起きていて良い時間帯だからです。
でも、季節の星座は真夜中の夜空で学びます。
この時刻の差について考えておくと役に立ちます。
季節の星座は、真夜中の夜空の様子を学びます。
「なぜ、真夜中の夜空の様子なのでしょう?」
この質問に対して理由を言える生徒は少ないです。
【解答】
真夜中に南中する星座は、その晩に最も長く夜空に見えるものだから。
真夜中に南中する星座は、
日が暮れてすぐに東の地平線から姿を現し、
日の出寸前に西の地平線に沈んで行きます。
一番長く夜空に見えるということになる訳です。
ところが中学入試では午後8時頃の夜空の様子が出題されます。
特に入試期間に合わせて2月初旬の午後8時というパターンが多いです。
4月7日の四谷大塚合不合判定テストでも2月6日 午後8時の夜空でした。
出題されたのと同じ夜空が「真夜中に」見られるのは何月なのか、計算してみましょう。
時刻と日付に対する星座の動きは天体の計算問題で頻出です。
計算のコツは、時刻と日付の計算を段階的に分けてすることです。
【時刻の計算】
午後8時から真夜中(24時)は「4時間後」です。
星座の動きは 15 度/時間 × 4時間 = 60度(反時計回り)
次に、日付をずらして元の夜空に戻します。
【日付の計算】
60度、時計回りに動かせば、元の夜空に戻るわけです。
つまり 60度 ÷ 30度/月 = 2カ月(前)
2月6日の2カ月前は12月6日、冬至に近い冬の夜空です。
2月初旬の午後8時の夜空は、
冬の真夜中に見える夜空と同じ。
これ、頭の片隅に入れておくと役に立つ知識です。