知識を蓄える方法の一つとして「知識のネットワーク化」があります。
気体を題材として、どのように知識の連関ができるか、書いてみました。
知識をネットワーク化して記憶する方法について、この記事で書きました。
覚えた知識同士に関連性を持たせられると、知識がネットワーク状の構造になります。
関連性には共通点、類似、反例などいろいろな形態がありますが、情報が冗長化(じょうちょうか)することでシナプスが強固に結びつくわけです。
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まだ基本的な知識が不足している段階では、ネットワーク化することは無理です。
ですから今回の例でいえば、気体の名前とか水への溶けやすさなどの基本的な知識は問答無用での丸暗記が必須と言えます。
知識の量が増えてきた段階でそれらのネット化ができると、単純な丸暗記よりも楽に覚えることが可能になります。
さらに加えて、新しく覚える知識もネットワークに引っかけることができれば、苦労せずに覚えることができます。
今回の気体の話を例にして、どんな知識と結びつくか列挙してみました。
《酸素に関連して》
酸化とは何か? 燃焼とは何か? 酸素が結びつくこと。
鉄が燃える 線香花火 純酸素の恐ろしさ アポロ1号の悲劇
酸素の結びつく力はすごく強い だから酸化の反対の還元はたいへん
植物は二酸化炭素から酸素をはぎ取っている 植物の光合成は凄い
《二酸化炭素に関連して》
重ソウの加熱による発生 カルメ焼き ホットケーキミックスから重ソウを抜いたらクレープになる
komazawajuku.hatenablog.com二酸化炭素に関してはEテレの「考えるカラス」で良い問題が有りました。
あらためていつか記事にします。
《アルゴンやチッ素に関連して》
なぜ白熱電球の中は真空だったり、アルゴンやチッ素で満たされているのか
電球のフィラメントに使われる金属には、どのような特性が必要か?
電球の中の気体に求められるのは?
《一酸化炭素に関連して》
炭素が燃えて酸素と結びつくと二酸化炭素になるが、酸素が不足すると一酸化炭素ができる。 酸素が1個足りない分、ものすごく強くまわりの酸素をひきつける。
(ここでヒトの呼吸の話と連携します。)
肺の肺胞で、毛細血管を流れる血液の、赤血球に含まれるヘモグロビンが空気から酸素を受け取って、筋肉や脳に運ぶ。
その空気にわずかでも一酸化炭素があると、ヘモグロビンが負けてしまう。
酸素の供給が止まって瞬間的に意識を失い、やがて死んでしまう。
という科学の知識から、火事の際に命を守る行動の話をすると真剣に食いついて来ます。
《水素に関連して》
最も軽い気体 ヒンデンブルグ号の悲劇
脱炭素社会 水素燃料 利用の課題 最も軽い気体=密度が非常に小さい
《アンモニアに関連して》
中世ヨーロッパの貴婦人のたしなみは気絶 医者が常備した気付け薬
アンモニア噴水の実験 中学入試にも出題される
アンモニア噴水で、なぜ透明な液体が瞬時に赤くなるのか
《塩化水素に関連して》
なぜアンモニアや塩化水素などの水に良く溶ける気体は全てむせるのか?
どちらも水に非常に良く溶け、強いアルカリや強い酸になる物質だ。
呼吸で、最初に外気が触れるのは鼻の粘膜、そこは湿っているから・・・
《二酸化硫黄に関連して》
亜硫酸ガス 公害のひどかった頃
酸性雨 硫黄酸化物 S Ox(ソックス)と窒素酸化物N Ox(ノックス)
もともと雨は弱酸性、それはなぜ? 二酸化炭素が水に溶けると?
酸性雨の影響の一つ、鉄筋コンクリートの劣化 鉄を溶かす水溶液
温泉地のにおいは濃度が低い 高い濃度だと生命の危険がある
物性から判る危険性 温泉地の窪地で夏より真冬が危ない理由とは
キリが無いので、今日はキーワード列挙だけしました。