勉強の際に音読を活用していますか?
上手に活用する事で、単純に黙読をするよりも効率良く暗記ができます。
音読の効用はそれだけでなく、
テスト中の読み落とし防止にも役立てることができると考えます。
疲れた状態で本を読むときに、活字を追う視線がすべる感覚は有りませんか。
字の見落としはしてないし、ひとつひとつの単語も読み取っているのに、書かれていることが頭に入って来ない、そんな感覚です。
音読すると速度は遅くなりますが、内容が記憶に残るようになります。
・活字を目で追う。
・それを音声に変換する。
・それを発声するために各部の筋肉を動かす。
・その音を自分自身で聞く。
・聞いた音声を、また脳が認識する。
音読するということは、これだけの作業を同時並行的にしているわけです。
以前、この記事でも書きました。
2018-05-04: 上手な暗記法:情報の冗長化
勉強の際に単にテキストを黙読するのではなく音読しなさいというのは、視覚から来る文字情報に加えて「声に出す」という筋肉の動きと耳から戻ってくる自分の声の情報が脳を刺激することを期待しての勉強法です。
子どもに単純に「音読しなさい」と指示すると、時間がかかるのを嫌います。
形だけ声を出して、録画の倍速再生みたいな読み方をしたりします。
これを防ぐには、単純な音読ではなく「読み上げ」をさせると良いです。
すなわち「私にテキストを読んで聞かせなさい」という指示です。
読み上げた内容が聞き取れなかった場合、すぐに止めて読み直しさせましょう。
他人が聞き取れる読み上げをするという動作は、先の脳内作業をしっかりやらないとできません。
読み上げをさせると、ひとつメリットがあります。
それは「用語の読み」が抜けていることの確認です。
教えていると成績優秀者の中に驚くほど「読み」の抜けている生徒が居ます。
経験的には成績優秀者の女子に複数の事例がありました。
読めない用語もテストでは正解を書いているので、読めない状態のままで漢字の表記を丸ごと暗記してしまったのでしょう。
読み上げによるメリットとして、もう一つ期待できる効果があります。
それはテスト中のミスのひとつ、「読み落とし」の防止です。
試験中に頭の中で音読したつもりになるわけです。
音読するという行為は一つの情報を脳の中で何度も味わうわけですし、普段の勉強で「読み聞かせ」のスピードで読む感覚を身に付けておくことで、流し読みしない訓練も出来ます。
読み聞かせペースでの音読練習、試してみて欲しいです。
副作用も有るんですけど。
有る年の教え子に受験終了後に言われました。
「先生の声が試験中ずっと流れてた。
うざかった。」
って。 (泣
ま、合格は勝ち取ってましたけど。
今日はこちらの記事をきっかけに書きました。
黙読は眠くなる・・・
出展: https://publicdomainq.net/daniel-huntington-0039312/