駒澤塾:中学受験の算数・理科

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豆電球の面積図:適用例

昨日提示した問題の、面積図を使った解き方の解説です。 豆電球4個を全部使って並列つなぎや直列つなぎを組合せて、指定の電流を流す(=回路全体の抵抗値を設計する)という設計をします。 豆電球の面積図を使えば、この検討が簡単にできます。 

 

【問題】

図のように乾電池1個と豆電球1個をつないだ回路に流れる電流を1としたときに、

乾電池1個と豆電球4個全部を使って、次のような電流が乾電池から流れ出すつなぎ方の回路図を書きなさい。 

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【解説】

まず、4個の正方形を凸凹の無い長方形になるように並べるパターンを書き出してしまいます。 

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並べ方は、順番を変えても辺の長さの比が同じになるパターンは一つとして考えます。 

たとえば【4】で、小さい正方形ふたつが大きな正方形に上下からはさまれたパターンなどは同じとして考えられるので、書くのを省略しています。

 

七種類のパターンの中で、最初の三種類は単純です。 

電池から流れ出す電流が【1】は0.25 【2】は4 【3】は1 であるとすぐにわかります。 

それでは【4】から【7】について手順を実施してみましょう。 

 

ちょっと練習すれば、4枚の図に書き込みをするという作業は、1分ほどで出来るようになります。 

答えが出ました。 

それぞれの電流の値になるような回路図は、こういうつなぎ方です。 

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【6】の図に関しては、三角形の数字で抵抗の大きさを記入しておきました。  

通常の解き方はこちらですね。 

右側の並列つなぎの部分の抵抗の大きさは二分の一。 

左側二つの抵抗と足し算すると、回路全体の抵抗の大きさは二分の五。 

回路全体、つまり電池から流れ出す電流の大きさは逆数になって五分の二です。 

 

通常の解き方では、電流と抵抗が逆数の関係になることを使いながら、二つの数値を行ったり来たりします。 

電気の基本にはのっとっていますが、頭が混乱してしまう生徒も多いです。 

 

今回の豆電球の面積図では、単純なルールでとりあえず正解は出せます。 

これを「解法の丸覚え」と言う方へお伝えしたい私の意見は、下記の記事です。 

komazawajuku.hatenablog.com

 

 

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