駒澤塾:中学受験の算数・理科

中学受験の算数・理科を中心に書いて行きます。駒澤が旧字体なのは検索をしやすくするためです。

過去問題集の古本

ScanSnapに関する記事で書いたように、私は学校のレベルによる出題の傾向を感じる目的で過去問題集を幅広く収集して片っ端からデジタル化しています。 収集のために古本屋をまわっていて感じたことなどを書きます。

 

声の教育社や東京学参などから続々と最新の入試問題までを収録した来年度用の過去問題集が出る時期です。 けっこうなお値段の本ですが、直近の数年度分が収録されていますし「それなりの」解説も載っていますので、まぁ買わない受験生はいないでしょう。

しかし、第一志望でなく出題傾向の変わっていない学校なら、昨年度の問題まで収録された古本がおよそ半額で買えますのでそれで良いという人もいると思います。

あるいは、学校によっては来年度版の出版時期が10月というものもありますので、とりあえず古本を買って演習を開始したいという人も居るでしょう。

 

特定の学校の問題集を古本で買いたい場合、在庫があるとは限らないのが困ります。 これには決定的な対策は無いですが、試してみることは2つあります。

 1: その学校のある地域の古本屋で探す

 2: 開架棚に無くても下の引き出しに有る場合があるので店員に尋ねてみる

中学受験は受験する学校選びそのものに地域性が強いですから、買い取りに持ち込まれる問題集も当然のことながら地域が偏ります。 学校の地元の店舗で探すと見つかる率が高いです。 地域の偏りに関しては、多摩川や荒川を越えた近隣地区の店舗に行くと偏りが減るのが興味深いです。 まぁ単純に在庫をたくさん並べる余裕のある大型店舗が多いというのも理由かも知れませんが。

 

ちなみに神奈川県なら南西部、埼玉県なら北部より先に行くと中学受験の参考書は極端に減り、高校や大学受験の本ばかりになります。 中学受験がいかに首都圏に集中しているか、古本屋の本棚に顕著に現れています。

 

値段付けについては店舗による差がすごく大きいです。

並んでいる冊数でいうと大多数を占める最新年度版は定価の半額を中心にしてプラスマイナス1割、古い年度や若干の書き込みの有るものが500円前後、明確な瑕疵のあるものが108円か200円というのが目安ですが、やたら強気な値段を付けている店舗もあれば、思わぬ拾い物をできる店舗もあり、千差万別。

時期的な面で言えば、ほとんどの店舗で2月の第2週から月末までぐらいの期間に、新しい仕入れにそなえての在庫一掃セールで大きな値引きをする店舗が多いです。 それ以外の時期はあまり変動はありませんが、秋頃から年度の古い本を定価の半額から500円前後に値下げする場合も見受けられます。 値引きの有無や時期についても店舗による差が大きいです。

入手の目的が演習でなく出題内容の確認である私の場合、並んでいる本を片端から1センチだけ引き出して、本の上側(呼び名は「天」)をチェックします。 その目的は解答用紙の小冊子が欠落した本をさがすこと。 店員に掛け合えば、瑕疵のある本として付いている値段にかかわらず108円で買える場合が有ります。 私はこの方法で値落ちの少ない御三家の問題集を108円で入手したことがあります。

 

古本の中には当然ながら書き込みが残っているものが有りますが、書き込みの様子を見ると使っていた受験生の様子が想像できたりして、消しゴムを手にそれらをたどるのも楽しいです。

・1年分だけやって、あとはまっさらなのは途中であきらめたのでしょうか。

・問題ページの書き込みは誤答ばかりなのに、「あなたの得点」一覧表へ書き込まれた得点を見ると妙に高い得点なのは、丸付けを本人にまかせて保護者が確認をまったくしなかった結果でしょうね。 入試の本番はどうだったのかな。

・算数の平面図形問題で、きちんとした問題の図への書き込みを見ると嬉しくなります。 逆に何度も何度も何度も図を鉛筆でなぞっただけの跡を見ると、解き方を教えなかったその子の先生に腹が立ちます。

・国語の長文読解で単なる「重要と感じる箇所への傍線」だけではなく、段落の構成を分析しキーワードを書き込んであったりすると嬉しくなります。 特に文末の「出展」の所にタイトルから予想されるその文章のテーマをメモってあったりしたら破顔ものです。

 

それらの書き込みの跡のなかで特に「あ~ぁ」って思うのが、算数の問題ページの余白が筆算の跡だらけで真っ黒になっているものです。

暗算で解ける一行問題ならともかく、複雑な問題では紙の上に書いて整理するのが必須になります。

komazawajuku.hatenablog.com

問題集の余白で筆算をしているということは、ノートとか裏紙も使わずに演習をしたということで、論外です。

算数に関しては本番そっくりの問題冊子を作って、余白の使い方を含めて演習をさせてあげたいです。 実際の入試問題はこのブログの右欄にあるお薦めサイト(はてなブックマーク)に入れておいた「四谷大塚 中学入試過去問データベース」から入手できます。 メールアドレスの登録で主要な中学校の過去問が、実際の問題用紙をスキャンしたPDF形式で入手できます。

多くの学校がB4を二つ折りにした冊子形式ですので、自宅で大判の印刷ができない場合は見開きページのPDFをA4で印刷しておいて、それをコンビニのコピー機でB4に拡大するくらいのことをして、与えられたスペースをしっかり使いこなす練習をさせてあげたいです。

 

入試ではそれぞれの受験生が自分にあった学校を受験するわけですから、ある学校を受けに来る受験生はとても狭い学力の範囲にそろいます。 つまり丸ひとつが合否を分ける状況と考えるべきだということ。 本人にあとひとつの丸を取らせてあげるために保護者様や我々講師ができることは色々とあります。

 

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