駒澤塾:中学受験の算数・理科

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模擬試験は正答率を見てから直す

9月に入り、いよいよ志望校を絞り込んで行く時期に突入しました。

合格を勝ち取るための重要なツールが過去問演習と模擬試験です。

過去問演習と模擬試験では解き直しの対応方法が変わります。

その二つではどこが違うのか、今日はそれをまとめてみました。

 

結論から書きます。
過去問の演習では解けなかった問題を全て解き直ししましょう。
模擬試験の解き直しでは分析帳票を待ち正答率を見てから選びましょう。

 

なぜ二つの扱いに差が有るのか、それらの本質を考えればわかります。

 

【過去問は全問を解き直す】

過去問とは何でしょう?
受験する学校(あこがれ校、本命校、おさえ校)が過去に出題した問題です。
生徒自身の偏差値を中心に上下の狭い範囲に入る学校が出題した問題です。

同じ学校で同一の入試問題は出ないと言われます。
それは、ほぼ事実です。
特殊な例外を除いて、同一とかそっくりな問題が出題されることは有りません。
ですが、同レベルの学校でそっくり問題が出ることは有ります。
想像以上に多く有ります。

ですから過去問は解き直しが大切なのです。
そして解き直しの対象は「全問」です。

2018-12-04 過去問は2度と出ない?

komazawajuku.hatenablog.com

「全問」に関する補足。
入試問題では受験生の平均点が満点の7割くらいになるように難度を設計します。
科目間の得手不得手を平準化するためです。
ですから本番の入試では「捨て問」が発生します。
解けなくて良い問題が(特に枝番レベルでは)混じっている訳です。
でも過去問の演習ではそれらも含めて「全問」を解き直ししておきましょう。
それの類題が難度を落とした形で出るかも知れないからです。

 

 

【模擬試験は正答率を見てから直す】

模擬試験とは何でしょう?
全受験生に学力別の順位を付け、正規分布に換算して偏差値を出すのが目的です。
ですからゼロ点の生徒も満点の生徒も出ないように設計されています。
つまり問題の難易度の幅が非常に広い訳です。

ですから模擬試験では「全問」を解き直してはいけません。
分析帳票が出て正答率を見てから選びましょう。
大問9の枝番で正答率が1%を切るような問題を解き直ししなければならない受験生は全体の5%程度です。

 

 

 

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