Zoomを使った数名規模のWeb授業を提供する方法の第一弾です。 まずは最小構成で何ができるかと、おさえておきたいポイントの紹介です。
さすがに集団授業の先生側だとスマートフォンの小さい画面では運用が難しいと思いますので、授業をする機材の最小構成はタブレットが1台だと考えます。
セキュリティの設定や使いこなしのポイントなど、全般的に共通になるポイント。 (随時、更新しています。)
先生がiPadを使った授業のイメージを、上の「Zoom設定の必須項目」を下敷きとして私が戸惑った点を含めて列挙しました。 細かい手順書ではなく、使い方のポイントの解説です。
生徒として参加するのは、セットされたシステムを使うだけなので簡単ですし、ネット上にもミーティングへの参加方法の解説はたくさん有りますので、この記事のタイトル通り先生役への情報として書きました。
しかし、
細かい手順書ではないですし、生徒として参加される方もざっと目を通しておくと画面の向こうで先生が何に手間取っているか想像することができるようになるかも。
【授業の開始】
待機室を使って会議を開催して待っていると「参加者」のサブウィンドウで「待機しています(3)」という具合に入室待ちのリストが出ますので、登録された名前を確認しながら許可のボタンを押して招き入れて行きます。
不審な名前が有った場合は、左へのスワイプでリストから消せます。
何度も同じ名前で入って来ようとした場合、生徒が名前の変更を忘れているだけかも知れません。 この状態ではZoom経由では音声もメッセージも送れませんので電話など別経路の通信手段を確保しておくのが望ましいです。
【授業中・画面の切り換え】
Zoomは元々がWeb会議用のシステムなので、発言者(声を出した人)に画面を切り換えるという機能があります。
そのままで運用すると生徒の咳払いや背景の生活雑音が入るたびに画面が切り替わってしまいますし、生徒が勝手に大写しになる画面を切り替えていてもわかりません。
スポットライトビデオの機能を使って生徒が見る画面を制御しましょう。
これをしておかないと、先生の映像を見ずに美形の同級生の顔ばかり眺める生徒も居るかも知れませんし。
【授業中・生徒の音声ミュート】
授業では基本的に生徒は全員ミュート(マイクOFF)が良いと思います。
参加者の中にイヤフォンを使わずスピーカーの音量を大きくしている人が居る場合、皆に聞こえる音声がひどいことになる場合が有りますし、スポットライトビデオの設定を忘れた場合にも発言による画面の自動切り換えが防止されます。
【授業中・生徒からの発意】
生徒の音声をミュートしているならば、挙手やジェスチャーを上手に使いたいです。
例えば発問を5択以内の選択にして、指の本数で答えさせるという方法も有ります。
Zoomの機能「挙手」を生徒に使ってもらうと各自の動画の中にけっこう目立つ形で表示されますので、先生がギャラリービューにして画面を分割表示した状態でも気付けます。
【最大の生徒人数】
iPadでは画面を分割表示するギャラリービューの画面数は最大で9個です。
それ以上の人数ではギャラリービューの画面を横スクロールさせることで見ることになるので、全員の顔を見ながら授業を進めたいなら生徒の人数は一桁以内が望ましいと言えます。
【先生から送り出す画面】
Zoomにはカメラ画像の替わりにiPad内部の画像を送ったり、画面上に手書きした画像を送る機能もありますが、1台のiPadで授業を進める場合は生徒の様子(ギャラリービュー画面)が同時に見られなくなるので・・・ なんて言うか、一体感が薄れます。
iPadのカメラを背面に切り換えて、それで小さなホワイトボードを写し、画面の表示はギャラリービューのままにしておくという使い方を提案します。
iPadの脇から手を伸ばして向こう側に置いたホワイトボードに字を書くという、ちょっと不自然な体制になりますけれど、スポットライトビデオの設定を自分自身のiPadで固定しておけばカメラの切り替えボタンひとつでホワイトボードと顔をワンタッチで行き来できます。 また、生徒たちの表情を見ながら解説ができます。
2020/04/20追記:背面のカメラにパッと切り替えてホワイトボードを写したいときには、背景の合成を設定しているとホワイトボードが画面に出て来ません。 お部屋を片付けておきましょう。
という訳で、
iPad一台による授業実施のポイントを書きました。
Windowsパソコンなど複数の機材を使った場合の授業運用については、次の記事(たぶん明日の夜中に掲載予定)で説明します。