駒澤塾:中学受験の算数・理科

中学受験の算数・理科を中心に書いて行きます。駒澤が旧字体なのは検索をしやすくするためです。

時計算:苦手の攻略法

時計算もまた、苦手とする生徒の多い単元です。 そしてまた、質問対応をして「わかったぁ」と帰って行っても「やっぱ、わからん」と戻って来るリピート率の高い単元です。 生徒指導の中で見てきた苦手の原因と対策をまとめてみました。 

 

【原因1】円周路の旅人算が苦手

【対策1】時計算では何周もさせる問題は少ないので、円周路の旅人算(出会いと追いつき)の基本的な問題を再確認する。

 

【原因2】角度を使った旅人算が苦手。 『きょり』の単位として角度を使った経験が少ない。

【対策2】円周上の点の移動問題で角速度を使った問題を演習する。

 

【原因3】『時計の文字盤上の位置』を示す『○○時△△分』と、<旅人算>の『きはじ』の『じ(=時間)』が混乱してしまう。

【対策3】慣れるために、難しすぎない例題を数多く解く。

 

【原因4】『重なる』とか『長針と短針が120度』とか『12時の目盛りをはさんで左右の角度が同じ』などの表現が良くわからない。

【対策4】<円周上の点の移動>や<旅人算・円周上>などの問題を再確認する。 問題の演習をするときに文字盤の図を書いて考える。

 

【原因5】不正解が多く、それを見つけにくい。

【対策5】時計の文字盤の図を簡単に書いて『メド』をつける。 「長針が文字盤の1と2の間にあれば必ず答えは5分と10分の間にある!」など。

f:id:komazawajuku:20180706230934j:plain

 

【原因6】答えが、はんぱな分数になるのが嫌い!

【対策6】あきらめろ。 時計算の宿命だ。

 

最後の【原因6】は生徒の台詞としては微笑ましいですが、もしかすると重要な課題が隠れている可能性が有るので要注意です。

受験生ならどこかのタイミングで<乗算・除算は分数でやる>という計算の工夫を身に付けなければいけませんが、もしかしたら、これが出来ていないのかも知れません。

時計算の途中式で、いつまでも毎分6度と毎分0.5度を使って<分数(2分の11)で割る>をしていない場合、他の単元の途中式を含めて確認すべきと考えます。

 

<時計算>の単元には<進む時計・遅れる時計>という問題も入っています。

【原因:番外】1日で6分遅れる時計とか進むとか嫌い

【対策:番外】遅れる時計=スピードが遅い、進む時計=スピードが速い。 「正しい時計」と「この時計」の時刻を対比する表にして整理する。

 

この問題は<時計算>すなわち<角速度を使った円周上の旅人算・追いつき>というよりも<割合と比>の単元に入れるべきだと思いますが、それはともかく、

 これだけデジタル時計が一般化した現在、遅れる時計とか進む時計とか子どもたちは見たことがあるのだろうか? ・・・授業をするたびに違和感を覚えるのは私だけ?

 

このブログはリンクフリーです
リンク(はてな用語で「言及」)に事前連絡は不要です
出典を示して頂けるならコピーペーストも自由にどうぞ。
って言うかリンクやツイートでgoogleの表示順が上がるので大歓迎