昨日の夕方、2月2日の攻玉社を受験する生徒を何人か集めて算数の勉強会を開きました。 その内容のさわりを、はてなブログのタイマー機能を使って午前4時に公開します。
2月1日の攻玉社の算数に関して、ここに正解は書きません。 私は、受験期間中の答え合わせは絶対にしては駄目、という意見ですから。
参考:2019年1月20日の投稿 『2月1日以降の解き直し厳禁、しかし例外も有り』
という訳で、2月1日の攻玉社の算数ですが、出題は「いつも通り」という感想です。 過去問の演習で傾向に慣れていれば落ち着いて問題に取り組めたのではないでしょうか。
ここは第1回と第2回で同じ素材を用いて難度を上げた問題を出して来るので有名です。 そこで、それぞれの問題に対して【第2回は?】と題して、もしも2日目に同じ単元から出題があるとしたらどのような内容が有り得るかということも書きました。 難度を上げる方法は山ほど有りますし、同じ単元から第2回の出題があるという保証も有りませんので、「そういう出題の可能性もある」という程度で見てください。
大問1 計算問題と一行問題
(1) 小数の計算
いつもの<結合則>を使って共通項をくくり出す<計算の工夫>でした。
【第2回は?】 掛け算・割り算で数字の項がつながっているようなら、<分母が8の分数で約分する>のが使えないか疑ってみたいです。
(2) 虫食い算
これは、しっかり得点したいです。
(3) 分数の計算
分母を素因数分解すると、楽な計算法が見つかる問題です。
【第2回は?】 2016年には途中で<キセル算>をからめた計算が第2回で出ました。
(4) 除余算
「差の公倍数を調べる」を知っていれば容易な問題。
【第2回は?】 今回の答えはひとつですが、「範囲内の数を全て書け」だと難度がぐっと上がります。 また、<年号の素因数分解>も頭の片隅に置いておきたいです。 2019 = 3 × 673 です。 年号の素因数分解の利用は、2016年など出題があります。
参考:2018/5/30の投稿『数の性質:年号を用いた問題』
(5) 倍数算(和が一定)
基本的な出題です。
【第2回は?】 すぐに思いつくのは<倍数変化算>かなぁ。
大問2 指示された方法で計算を重ね、周期性の規則を見つける問題
(1) 3番目の数字、8番目の数字を答える
計算方法の指示を受験生に伝えるための誘導問題です。
(2) 9番目の和を求める
(3) 12番目の和と13番目の和の比の値
問題用紙の余白を使って間違えないように書き出せば、解けてしまう問題でした。
(4) 1000番目の数のなかで最も大きな数の一の位の数字
これも見やすい字で書き出せば、<周期算>だとすぐに判るはず。
【第2回は?】 思いつくものを列挙してみました。
★(1)の誘導問題が省略される。
★書き出しでは解けない大きな数字を指示する。
★計算の方法が足し算でなく掛け算になる。
★扱う数字の個数が増える(類題:2013年、2016年、2018年)
★図形が一段複雑な形になる。たとえば六角形の頂点のうち3個ではなく八角形の頂点のうち4個に数字を並べるとか(類題:2014年、2017年)
大問3番 円周上の旅人算 + 流水算 + 角速度の利用
(1) 内側のコースの1周の長さ
単なる円周長の計算。 もろに誘導問題。
(2) 流水算(静水時の速さと、流れの速さの計算)
時間と速さの反比例を使えば容易。 これも誘導問題っぽい。
(3) 角速度の計算
内側と外側の長さの比、すなわち半径の比から逆比を使えば簡単に出せます。
(4) 2回目にすれ違う場所を角度で答える
単位に角速度を使う<旅人算・出会い>です。
【第2回は?】 思いつくものを列挙してみました。
★(1)や(2)の誘導問題を省略すると正答率はだいぶ下がるはず。
★内側と外側の流れの向きを逆にする。
★コースをもうひとつ増やして3人に泳がせる。
★およぐ2人に加えてアヒルのおもちゃを流す。
★中心から見て選手が作る角度を考えさせる。(旅人算で言えば「ふたりの距離を考えさせる問題」。)
大問4番 立方体の切断(切断面は五角形)
(1) 切断面の通る辺の切片(ピラミッド形の相似)
(2) 立方体の外で切断面が通る辺の延長線上の切片、次の(3)への誘導
(3) 切断された立体の体積(柱体の切断、三角すい)
(4) 展開図上で切断面が通る辺の切片(クロス形の相似)
(5) 攻玉社さんの好きな細かい所の形を考える設問
(6) その結果できる図形の面積
【第2回は?】 思いつくものを列挙してみました。
★問題の図に切断面は書かれておらず自分で考える。
★切断面が五角形でなく六角形。
★立方体でなく直方体を切断する。
★切断するのが辺の中点でなく 1:2といった場所。
★その結果、うんと細かい場所の相似を調べる設問。
以上です。