駒澤塾:中学受験の算数・理科

中学受験の算数・理科を中心に書いて行きます。駒澤が旧字体なのは検索をしやすくするためです。

百分率とは百マスに分けること

百分率の「パーセント」という表し方は日常生活の中で頻繁に目にします。 ルールも複雑ではありません。 単純に百分のいくつかということを数字で表しただけです。 でも小学生にとっては「初めて触れる計算のルール」だということに気を掛けてやるべきです。 

 

集団塾で教えていると、百分率に関してけっこうな割合でつまづく子が居ます。 

このつまづきは、数分間で済むような簡単な作業をさせるだけで激減させられます。 

 

とても簡単な作業です。 

縦横10ずつの百マスを書かせて、そこに数字を入れるだけ。 

 

まず、10かける10の100マスを書かせます。 

f:id:komazawajuku:20210606010328j:plain

定規は使わせません。 

本番の入試では、定規持ち込み不可の学校もありますし、図形問題などへの対応能力を上げるためにも、「フリーハンドで図形を書く練習」をしておいて、損は有りません。 

 

この作業中に生徒の手元を覗き込むと面白いです。 

生徒の数学的なセンスが書き方に表れます。 

ほとんどは端から目分量で行や列を作って行き、最後に数が足りなくなったり、逆にスペースが余ったりします。 

その中に、人数は少ないですが工夫をしてきれいに十等分をする生徒もいて、やはりそういう子は図形問題などへの感覚に優れているようです。 

 

この100マスの枠を使って、課題を考えさせながら学ばせます。 

 

【課題1】600円の1%は?

【解説1】百分率の計算って言うのは、600円を100個のマスに分けることです。 

  600円 ÷ 100マス = 6 円/マス  よって  6円  

 

【課題2】600円の12%は?

【解説2】12%ということは、マス12個分。 一つのマスには6円が入っているから。 

  600円 ÷ 100マス × 12マス =  72円  

 f:id:komazawajuku:20210606010042j:plain

【課題3】306円は600円の何%か?

【解説3】これは306円が何マス分かという質問ですね。

  1個のマスは6円だったから・・・

  306円 ÷ 6円/マス = 51マス  よって  51%  

 

 

さて、理解できたかどうか、数字を変えて尋ねてみます。 

 

【課題4】48%が576円になるのは何円ですか?

【解説4】まず一つのマスが何円か計算してみましょう。 

  576円 ÷ 48マス = 12円/マス

  12円/マス × 100マス =  1200円  

 

このぐらいの計算なら「簡単です」って表情で正解を出して来ると思います。 

これはもう、<百分率>を使って<もとにする量>を尋ねる<相当算>の出題です。 

 

 

これで100マスを使った演習は終わりです。 

たったこれだけの体験で、「百分率がわからない」と言う子が激減します。 

お試しあれ。 

 

 

このブログはリンクフリーです
リンク(はてな用語で「言及」)に事前連絡は不要です
出典を示して頂けるならコピーペーストも自由にどうぞ。
って言うかリンクやツイートでgoogleの表示順が上がるので大歓迎