百分率の「パーセント」という表し方は日常生活の中で頻繁に目にします。 ルールも複雑ではありません。 単純に百分のいくつかということを数字で表しただけです。 でも小学生にとっては「初めて触れる計算のルール」だということに気を掛けてやるべきです。
集団塾で教えていると、百分率に関してけっこうな割合でつまづく子が居ます。
このつまづきは、数分間で済むような簡単な作業をさせるだけで激減させられます。
とても簡単な作業です。
縦横10ずつの百マスを書かせて、そこに数字を入れるだけ。
まず、10かける10の100マスを書かせます。
定規は使わせません。
本番の入試では、定規持ち込み不可の学校もありますし、図形問題などへの対応能力を上げるためにも、「フリーハンドで図形を書く練習」をしておいて、損は有りません。
この作業中に生徒の手元を覗き込むと面白いです。
生徒の数学的なセンスが書き方に表れます。
ほとんどは端から目分量で行や列を作って行き、最後に数が足りなくなったり、逆にスペースが余ったりします。
その中に、人数は少ないですが工夫をしてきれいに十等分をする生徒もいて、やはりそういう子は図形問題などへの感覚に優れているようです。
この100マスの枠を使って、課題を考えさせながら学ばせます。
【課題1】600円の1%は?
【解説1】百分率の計算って言うのは、600円を100個のマスに分けることです。
600円 ÷ 100マス = 6 円/マス よって 6円
【課題2】600円の12%は?
【解説2】12%ということは、マス12個分。 一つのマスには6円が入っているから。
600円 ÷ 100マス × 12マス = 72円
【課題3】306円は600円の何%か?
【解説3】これは306円が何マス分かという質問ですね。
1個のマスは6円だったから・・・
306円 ÷ 6円/マス = 51マス よって 51%
さて、理解できたかどうか、数字を変えて尋ねてみます。
【課題4】48%が576円になるのは何円ですか?
【解説4】まず一つのマスが何円か計算してみましょう。
576円 ÷ 48マス = 12円/マス
12円/マス × 100マス = 1200円
このぐらいの計算なら「簡単です」って表情で正解を出して来ると思います。
これはもう、<百分率>を使って<もとにする量>を尋ねる<相当算>の出題です。
これで100マスを使った演習は終わりです。
たったこれだけの体験で、「百分率がわからない」と言う子が激減します。
お試しあれ。