ブログの更新がかなり滞りました。
コメントへの対応も出来ておらず、失礼しました。 順次、対応しています。
さて、今回の記事は510-31『和と差に関する問題』について書いたものです。
私は、この単元はかなり要注意だと感じています。
そこで、今回の単元で苦戦した場合への対策を、数本の記事に分けて書こうと思います。
ご参考になれば幸いです。
510-31『和と差に関する問題』の単元は、生徒のレベルによって解法の習得レベルが大きく分かれると思います。
と言うか、アルファの上位生でなければ積み残しが出やすい回だと感じています。
それが悪いことだとはまったく思いません。 Sapixは最上位の生徒にターゲットを絞ったカリキュラムを提供する受験塾です。 私はターゲットを明確にした潔い戦略が大好きだからです。
最上位生にターゲットを絞ったカリキュラムに対して、それ以外、つまり人数的には大多数を占める生徒はどのポイントをしっかりと学べば良いのか、その判断が重要です。
通常の回ではデイリーサポートのABCDの分類や、デイリーサピックスの星の数で難易度を判断して、所属クラスでの指示に従って学ぶということになります。
それを基本として、将来のクラスアップのためにどの問題を自宅学習で取り扱うか、という記事を以前書きました。 (当時はAからEまでの5段階でした。)
今回、私が要注意だと感じたのは、この問題の並び順に関して、単元の構成に関してあれ?と感じたからです。
510-31『和と差に関する問題』のSapixによる解説を見ると、大多数の問題に対して私が「理想と現実」と呼んでいる解き方を使っています。
この解き方は、仮説を立てて目標との差異を調べるという抽象度の高い方法です。(詳しくは改めて記事にします)
そのような抽象化にさっと対応できるレベルの生徒にとっては、シンプルで分かりやすい体系だと思います。
ですが、そこまで抽象化、モデル化の訓練の出来ていない生徒にとっては?
もっと具体的な説明をします。
今回の510-31『和と差に関する問題』には、他の塾や参考書なら「〇〇算」という名前が付いて、回を分けて学ぶ単元が少しずつ入っています。
それらの「〇〇算」達は、「理想と現実」法でも解くことが出来ますが、もっと抽象度の低い、つまり「分かりやすい」解き方も有るのです。 (って言うか、「○○算」ごとに異なった解き方を学んで行く方が一般的です。)
510-31『和と差に関する問題』で解法の習得が不十分な場合、放置しておくと次のスパイラル(おそらく610-07か610-16あたり)で苦労をすることになる危険性が高いです。
小5の下期は6年生に向けてどの科目も重要な単元ばかりが並んでいますが、その中でも今回の510-31『和と差に関する問題』は、身に付けておかないと影響が出る単元です。
今回のデイリーサポートやデイリーサピックスの解説では、やや抽象度の高い解法を軸にしてバリエーションを学ぶ形でカリキュラムが組まれています。
それについて行けない場合は<○○算>の解法を使って「正解が出せるようになっておく」べきです。
抽象度の高い解法<理想と現実>法はアルファ上位クラスの生徒にとってはベストの道筋だったとしても、それが唯一無比の理想の解法ではありません。
将来もしも抽象度の高い解法が必要になった場合にも、既に身に付けた解法との比較の形で学習できれば習得の壁がとても低くなりますから、まずは今の段階で「正解が出せるようになっておく」ことが大切だと考えます。
以降の記事で、そんな生徒(人数的には大多数)向けの対応方法を書きます。
予定している<○○算>の区分は、<消去算・加減法>、<消去算・代入法>、<つるかめ算>、<弁償算>、<差集め算(過不足算)>です。
今回の510-31『和と差に関する問題』には、これだけの分類が一気に入っていました。
テキストの解答・解説に載っている解き方と異なる方法を学ぶことに不安を感じる保護者様も多いことと思います。
しかし通塾生の話を聞くと、授業の中では<○○算>の解き方で教えていた物が有ります。
Sapix自体、生徒の所属するクラスによっては今回の記事のような解き方を教えている訳です。
それでは、回を分けて<○○算>の解き方を記事にして行きます。
毎日ひとつの予定で考えています。 (状況によっては中一日空くかもしれません。)