「夢というのは昼間の体験を再生して記憶に残すべき情報を選ぶ仕組み」という話はあちこちで聞きます。 今日は夢を最大限に活用するための工夫と睡眠の質を上げるための注意事項、そして見落とされがちな照明の話です。
【暗記の学習をする時間帯】
生活のリズムは個人ごとに違いますし、家族のリズムの影響も受けますので「絶対にこれ」ということは言えないのですが、一般論としてお勧めしているのは次のやり方です。
★ 暗記の学習は夜の最後にやり、他のことをしないでそのまま寝てしまう。
☆ 翌朝目覚めたら、前夜に勉強した内容に目を通す。
翌朝の復習は立ったまま目を通すレベルでかまいません。 本人が受験を実感できて本気モードに入るまでは家族が質問を投げて答えさせるという方法も良いですが、覚えてない項目を叱るのではなく、覚えている部分を大げさに褒めることでプラスのサイクルに巻き込みましょう。 良い気分のまま、続けて算数の計算問題を(小学校への登校前に)1ページ出来るようになったらベストです。
【睡眠の質を上げる】
こんな本があります。 (私の睡眠時無呼吸症候群の先生が書いた本です。)
【一日の最後にご注意を】
その日の勉強をしっかりやったご褒美に、一日の最後にゲーム、Youtube、スマホなどをさせてはいませんか? これは絶対に避けてください。 せっかく勉強した知識を眠る寸前に上書きしてしまうだけでなく、白色のバックライトを注視することで睡眠の質を大きく下げてしまいます。
【照明の色】
人類は文明を確立するまでの長いあいだ、太陽と共に生活をして来ました。 青い空、白色の光の中で活発に活動し、夕焼けの赤い光を受けながらねぐらに戻って眠ったわけです。 賃貸マンションから実家に移り住んでしばらくして、家族が不思議がりました。「この家に住んでから、夜になると妙に眠い。眠さの度合いが明らかに違う。なぜなんだろう?」
原因は照明だと考えます。 生活の場のほとんどが蛍光灯であった賃貸マンション、逆に蛍光灯を使っているのは台所と書斎だけで他は全て白熱電球を使っている実家、夜間に浴びる光の質が両極端なせいではっきりと気付くレベルで生活リズムに影響が出たのでしょう。
【学習環境の照明】
小学生が勉強する環境としては食卓がベスト!というのが私の持論なのですが、受験勉強の期間だけでも食卓の照明を変えてしまうのはいかがでしょうか? 思っているよりずっと簡単です。
多くのご家庭で食卓の照明は天井にあるソケットからペンダントライトをぶら下げていると思うのですが、電気店で売っているLEDシーリングライトはとても軽いのでそのソケットにはめるだけで設置できてしまうのです。
リモコンで調光・調色できるタイプでも一万数千円で買えます。 勉強時間には白色光で最高照度にして脳を活性化、光る場所が点でなく広い面積なので手暗がりも防げます。 勉強が終わったら電球色にして照度も落とし心を落ち着かせて良い睡眠に導く、そんな使い方が実現できます。
2020-07-11追記:
この時には一万数千円と書いた調色できるLEDシーリングライトは大幅に値下がりして一万円以下で買えるようになりました。 食卓で勉強するなら大き目の部屋用を選ぶことをお薦めします。 明るすぎたら、リモコンで細かく光量を下げられますので。