自転車で移動する場合、敵となる要素には「標高差」とならんで「降雨」があげられます。 今日は自分の住んでいる町内で何分後に雨が降っているかどうか、高い精度で予想できる動画サイトの紹介です。
『なぜ遺跡は埋まっているのか』の続きを書き始めたら止まらなくなったので再編集中です。 かわりに今日は、降水の状況を動画で見られるサイトの話を載せます。
【高解像度降水ナウキャスト】
既にご存知の方も多いと思いますが、気象庁のサイトです。
パソコン、タブレット、スマートフォンなどから簡単に、1時間前から1時間後までの降水の状況をアニメーション動画で見ることができます。 表示するマップの範囲も日本列島全体から23区ぐらいまで自由にズームできますので、自分の居る場所で何分後から何分間ぐらい雨がやむのか予想ができます。 個人情報の登録は不要ですが、現在地の情報を送信することに許諾しておくと今いる場所の状況がすぐに表示されるので便利です。
竜巻や落雷についての予報も見られますが、都内では必要性は高くないと思うので、私は降水予測をメインに見て、雨の晴れ間を狙って自転車で移動するという対応に使っています。
【テレビでも見られる】
同様なアニメーション動画は、テレビをインターネットに接続していればNHKのデータ放送で見ることができます。
[d]ボタン → 「気象レーダー」で[決定]ボタン → [レーダー拡大(ネット)]の赤ボタン
または
[d]ボタン →[気象情報]の赤ボタン → [上向きボタン]2回で[レーダー拡大(ネット)] → [決定]ボタン
の2つのルート、または、気象情報のメイン画面から、メニューで呼び出せます。
【天気予報は進化し続けている】
降水状況のアニメーション動画を見ていて面白いのは、画面が予測に変わる瞬間です。 気象の状況によっては降水帯の動く向きがカクンって変わります。 それまで南から北に向かっていたのが、予測に変わった瞬間に東向きになったりするわけ。
天気の予測というのは川中島、桶狭間など、軍事的にも重要な情報ですので、明治維新後には西洋の科学を取り入れてレベルの向上をはかった分野の一つでした。 最初の頃は「晴れ、時々曇り、所によっては雨」などと言った予報(?)だったそうですし、私が子供の頃も当たらないのが常識でした。 なにしろ、ちょっと日にちのたったアヤシイ食品を食べるときに「天気予報、天気予報、天気予報」と3回唱えるというオマジナイがあったほど・・・当たらないから。
現在の凄まじいほどの予報精度の向上は、中学受験の必須キーワードにからめると「アメダス」と「ひまわり」が大きな役目を果たしています。
(気象の観測については稿を改めて入試問題をからめた別記事として書きます。)
ほぼリアルタイムで集められた膨大な気象情報を、高速化したコンピュータで有限要素法を使って計算した結果が現在の予報ですが、降水帯の動きの向きが予測に変わった瞬間にカクンって変わるのはシミュレーションの精度にまだまだ改善の余地が残っているってことですね。
【偏西風に関連する入試問題】
アニメーション動画で「運良く」予測に変わった瞬間に東向き(画面の左から右)に降水帯の動きが変わるのに出くわしたら、お子様に「なぜ、こうなってると思う?」と尋ねてみて下さい。
間髪をいれずに「偏西風!」という用語が出て来たら合格です。
日本の天気と偏西風の関係は、入試問題の色々な出題に関わる知識です。
☆ 火山灰が飛ぶ方向
☆ 台風の進路が東向きに変わる理由
☆ 観天望気「夕焼けの翌日は晴れ」
☆ 皆既月食の月がぼんやりと赤く光っている理由