入試問題の分析をするために、声の教育者や東京学参の過去問をPDF化する作業を何年も続けています。
取り込んだデータはOCR処理をしてキーワード検索が可能なデータベースにしています。
スキャナーで読み込むためには本を解体しなければなりません。
という訳で今日は本を裁断するカッターの話です。
過去問集は受験を終えた教え子からもらったり、古本を買ったりして集めて来ました。
これは2018年に書いた記事ですが、古本屋で目的の学校の過去問を見つけるコツや、安く買うためのコツを書いています。
つまり、まだ「メルカリで買う」という方法が一般的でなかった訳です。
調べてみたら、株式会社メルペイの設立が2017年11月20日。
たった4年半ほどしか経っていないのですね。
なんか、ちょっと驚いた。
メルカリの利用が広まって、収集は楽になりました。
いわゆる「銀本」とか「電話帳」と呼ばれる年度単位の分厚い過去問集、具体的にはSapix生全員がが夏の前に買う「有名中学入試問題集」や、みくに出版の「中学入試問題集」なども、受験を終えたご家庭から直接出品されることで、古本屋で買うよりもずっと安く手に入るようになりました。
購入した問題集はページ単位に裁断して、以前に紹介したスキャナーでPDF化しています。
スキャニングに使っているのは、これです。
今日の時点で累積処理枚数は20万ぺーじを超えていました。
この機械で読み取るためには本をページ単位までバラバラにしなければなりません。
最初の頃は、金属製の定規を当ててカッターナイフで切っていました。
定規を当ててナイフで「本の背」を切り落とすわけですが、手間が大変だし、糸くずみたいなゴミが散らかるので早々にこの方法には見切りをつけました。
そこで購入したのがロータリーカッターでした。
これもダメでした。
一回に切れるのは20枚くらいまでが限界です。
200ページを超える本だったら、事前に10冊以上の小冊子状態まで薄くしてからでないと裁断できないわけです。
やはり本の裁断には「押し切り」系の切断機が必須でした。
切断機に関する情報は、「自炊」というキーワードで検索するとたくさん見つかります。
候補に残ったのは、次の2機種でした。
最初はDURODEX 200DXの方に、以下の3点で魅力を感じていました。
1:OEM元の製品なので品質は同じで、少し安い。
2:最大切断厚さがPLUSより3mm大きい18mm
3:ハンドルを押し下げた状態で固定でき、立てて置ける
特に「立てて置ける」という特徴が最大の魅力でした。
ところが購入者の体験談を読んでみると、ハンドルを水平位置(って言うのかな、押し込んで倒した位置)でカチッと固定する際に「受け木」(プラスティックの棒)を抜かなければいけないらしい。
自分が使うシーンを頭の中でシミュレーションしてみると・・・これ、意外と手間?
やりたい事はハンドルを倒した位置で固定したいだけだから、きっちりロックしなくても、何かの金具を使って引っ掛ければ良いはず。
という訳で、私が購入したのはPLUSのPK-513LNです。
100均でS字形の金具を買って来て、こうやってハンドルを固定しています。
裁断作業が終わったら、ハンドルを切断位置のすこし手前まで押し下げて、S字金具をヒョイと引っ掛けるだけ。
受け木を抜いたり戻したりする作業は必要ありません。
ハンドルを固定したら、高さ8cmほどのガラス瓶を支えにして壁際に立てて置いています。
私は大量の本を裁断しますのでこのような大型の裁断機を買いましたが、高いし、重いし、場所をとります。
裁断する本が数冊程度でしたら印刷センターなどに持ち込んで切ってもらう方が合理的かも知れません。
以前、30cmを超える長さを切る必要が有って近所の店で依頼した時には、一回の切断が100円でしたから、100冊裁断しても一万円ですみます。
私はいわゆる無線とじ、熱可塑性樹脂と製本機「とじ太くん」をつかった製本で、ページの端を切り揃えるのに使っているので、この裁断機は十分に活用しています。
使用レポートで多くの人が、本の背を切り離す時に切断幅がズレるという事を不満点に挙げていますが、ページの端を切り落とす時にはキッチリ垂直に裁断されます。