立体図形に関する連続投稿3弾目です。 苦手の克服には見取り図を描く練習が有効です。 それに使える『例題』や『原稿用紙』がネットから無料で手に入りますので、その紹介です。
中学入試の立体図形では三種類の「図」が必須です。
・見取り図
・展開図
・投影図
小4の生徒に立体図形を教える場合、私は最初に見取り図の書き方を演習させます。
演習させる書き方は2種類あります。
書き方1:
まず正方形を書き、同じ大きさの正方形を右斜め上にもう一つ書かせ、頂点を斜め線でつながせる。
書き方2:
まず正方形を書き、平行四辺形で上向きの面と右側面を書かせ、背面の正方形を書かせ、最後の一辺をつながせる。
立方体(サイコロ形)を1個だけ書くなら「書き方1」が楽ですが、サイコロ山積み問題を解こうと思ったらきれいに書くのが難しい「書き方2」が出来ないとつらいです。
見取り図の書き方を楽しみながら身に付けたエピソードがありましたのでリンク(言及)させて頂きます。
sapi.hatenablog.com厚みのある立体を平面上の図で描くという難しい処理を、お手本を写すという演習で学んで行くテキストのようです。 その書き写しの際に、あらかじめ印刷された点を鉛筆の線でつながせることで正しく書く手助けをしています。 適度に規制する枠を示して正しく書く練習させるという面で、小学校低学年で字の練習をさせる原稿用紙を連想しました。
立体を紙の上に描くという技術は、中学校に入ってからの「技術・家庭」でも習います。
そこにに登場する図法は主に次の三種類です。
それぞれに、昨日の例題として挙げたサレジオ学院のサイコロ山積み問題を図にして付けました。
『等角投影図』
正三角形を並べた方眼紙(またはドット)に書くのが特徴。
上の言及先のドリルはドットの配置が等角投影図と同じですが、
そのドットを利用して色々な図法を使っているようです。
等角図の方眼紙にマウスでよれよれの線を引いた物なので見づらい点はご容赦を。左から2番目の奥に1段だけの場所が有りますが隠れてしまっています。
『斜投影図』
別名キャビネット図とも言います。
正方形と45度の斜め線を使って書き、奥行方向は2分の1にします。
本日冒頭での書き方を2種類教えている「見取り図」は、これの書き方です。
この書き方だと1段だけの場所が見えていますね。
『投影図』
投影図のうち真上から見た図はさんざん目にしているはずですが、判ります?
「地図」がそうです。
中学入試での投影図は、第三角法の左側面図を省略した場合が多いです。
中学校の「数学」や「技術・家庭」で習う図法に関する情報はネット上で「技術 立体図 書き方」などのキーワードで検索すると山ほど出て来ます。 パズルのようで楽しい例題がたくさん見つかります。
それらを使う際には、製図では「製品を作るための図面なので正確さがポイント」ですが、中学受験の解法ツールとしてはそこまでの正確さは不要であることにご注意を。 要は、それっぽい形が描けたら正解にしてしまう、ということです。
さて、あらためて本日のタイトル「原稿用紙」に関する話題です。
国語の勉強では、原稿用紙の使い方を必ず習います。 受験勉強でも、国語のノートには原稿用紙を冊子にしたものを使い、文章の文字数に対する感覚を徹底的に鍛えるべきという意見を読んだことがあります。 原稿用紙とは日本語の文章の構成を、明確に認識させてくれる枠組みでもあります。
立体図形の学習で見取り図を描く練習をする際、ガイドラインとなる枠組みがあると習得を助けてくれるというのは上に載せたリンク(言及)でも明らかです。
立体図形を描く時のガイドライン、いわば原稿用紙の準備に役立つサイトがあります。
今日の記事の等角投影図とキャビネット図は、ここで入手した用紙にパソコンの画面上でマウスを使って線を引いて作りました。 (ペンタブレットを付けたパソコンがトラブルで使えない!Windows10なんて大嫌いだ!)
本ブログのリンク集にもURLを登録しておきました。
方眼紙だけでなく原稿用紙、五線譜などを自分の好みに合わせて作れ、PDFで入手できます。 中学入試で使う見取り図の練習では「キャビネット図」がおすすめです。