四谷大塚のメインテキストは予習シリーズという名前です。 なぜ予習シリーズはタイトルに「予習」という言葉が入っているのでしょう。 予習シリーズを使う塾では授業の前に予習をしなければならないのでしょうか。
予習シリーズとは予習をするためのテキストなのでしょうか。
発行者からの答えは「Yes」です。 四谷大塚自身が 『予習主義』 とうたっています。
下記リンクの学習フロー図を見ても、「予習シリーズ・予習・自ら考える」⇒「塾での学習・授業・理解」⇒「復習」という流れが明記されています。
同じ予習シリーズをテキストに用いる早稲田アカデミーは、予習は不要と断言しています。
「よくあるご質問」ページから、「授業はどのように進むのですか?」という項目の返答を引用します。
『おおむね「出欠確認・諸連絡→テスト(5~10分)→導入・解説→演習→まとめ」という流れです。テストは前回までの復習が中心です。その日に新しく学ぶことは授業中にしっかり解説し、演習まで行いますので、予習は特に必要ありません。』
出典: よくあるご質問 | 相談・お問い合わせ | 進学塾・学習塾なら早稲田アカデミー
同じテキストを使いながら方針が真逆に見えます。 正解はどちらなのでしょう?
私はこう思います。
「正解はありません。 有るのはその子にとっての最適は何か、だけです。」
とは言え、これで終わらせると身もふたも無いので、それぞれの方式に対して注意したいと感じる点について書いてみます。
【予習主義について】
☆ 予習シリーズは最上位生まで使うテキストである
☆ 何を予習するのかという視点をはっきり持ちたい
【復習主義について】
☆ 授業の速度について行けないと「わからない」モードに
☆ 予習シリーズは小4から始まる体系である
実は、改めて調べなおすまで、私自身が四谷大塚も復習主義だと誤解していました。
単純にテキストの名称が「予習シリーズ」というだけだと思っていたのです。
私自身が中学受験の勉強をしていた四十数年前、中学受験の二大巨頭は日本進学教室(通称:日進)と四谷大塚でした。 どちらも(私の記憶が確かならば)週末のテスト&解説授業が中心で、それに向けて自由自在とか応用自在で自宅学習するのが普通だったと思います。
今みたいに算国理社の四科目を平日に塾に習いに行くのは少数派だったのじゃないかな(小学生の頃の個人的な記憶なので、あいまい)。
私自身、初めの頃は週末のテスト&解説授業のみで、小5の終わり頃に算数専門で平日開催の「深沢塾」に入りましたが、残りの国理社は受験までずっと自宅学習+週末テストのみでした。
そのような記憶から、私はこれまで保護者の方々に、「予習シリーズの予習ってのは、週末のテストに向けて自宅で予習するためのテキストです。 とても良くできたテキストですが、自宅学習向けなので例題の解説が冗長ですからご注意ください。」って断言していました。
今回の見直しで、週末のテスト向けではなく、授業の予習向けのテキストであったと判りました。
予習主義と復習主義、それぞれのメリットとデメリットについて具体的に展開します・・・が、
すでに1300文字を超えましたので「続く」にします。