スマートフォンやタブレットで文書をPDF化するアプリはいくつか有りますが、私はCamScannerというものを使っています。 有料版もあるアプリですが、無料版で十分に役に立っていますので、その紹介です。
前にも書きましたようにペラ紙の資料や解体できる書籍のPDF化には富士通のScanSnapという専用機を使っています。 解体作業さえ終えてしまえば、分厚い本が一冊あたり数分から十数分で読み取れてしまうので超快適です。
困っていたのは解体できない本の読み取りで、それが本日の主題です。
タブレットにCamScannerを導入するまで、方法としては2通り用いていました。
その1:フラットベッドスキャナの利用
塾の先生を始めた頃、公立の小学校では算数をどのように教えているのか知りたくて図書館に行って教科書を借りて来ました。 これのデジタル化がたいへんでした。
☆教科書のページを開いて、位置をぴったり合わせて置く。
☆押さえたまま指を伸ばしてスキャンボタンを押し下げ。
☆ジーッ、ジーッ、ジーとスキャンしている間、背表紙をしっかり押さえ続ける。
☆十数秒たってようやくスキャンが終わり、ページをめくって次へ。
これを小4、小5、小6の上下巻、計6冊全部に対してやりました。
その2:デジカメ写真のPDF化
解体できない本の簡易デジタル化や学校からの張り出し資料の記録などには、デジタルカメラを使っていました。
☆デジカメで写真を撮る
☆デジカメからパソコンにデータを移す
☆画像処理ソフトで白黒化とコントラストの調整
☆PDF処理ソフトの「ADOBE Acrobat」で1本のPDFに集約
この方法はPDFを加工するソフトが無いとできません。 無料で手に入る「ADOBE Acrobat Reader」ではできないということです。 私はScanSnapを買ったときに添付ソフトとして「Acrobat」を入手できたので、それを使っています。
この方法で注意したいのはデジタル写真で標準的に使われるJPEGは「にじみ」が出やすいということです。 JPEGはもともと風景や人物写真など「なめらかさ」を重視する画像を圧縮するための規格ですので、文字や図などの取り扱いには向いていないのです。 にじみを減らすテクニックについては省略します。
と言う訳で本のデジタル化にはとても困っていました。 富士通から非接触型のスキャナーSV600が登場したときには本気で買う寸前まで行きました。 数万円の出費と、それ以上に置き場所の問題で決断に至らぬまま、電気屋の店頭に行くたびに「買おうか買うまいか音頭」を踊っていました。
★買おうか買うまいか音頭とは
趣味の人、特に絶版プラモデルマニアに伝わる踊りです。
①お店の棚に探していた絶版プラモの箱を見つける。
②手にとって想像を絶する値札にのけぞる。
③箱を丁寧に棚に戻す。
④背を丸めつつ歩き出す。
⑤3歩すすんで立ち止まる。
⑥2秒静止し何か考える。
⑦棚の前に戻って →②から繰り返す。
さてアプリのCamScannerですが、使い方の詳細については解説したページがたくさんあるので検索してみて下さい。 って言うか、インストゥールしてほぼそのまま使えてしまっているので私自身があまり調べていません。 利用しているシーンは、こんな感じです。
☆タブレットでCamScannerを起動する。
☆カメラボタンを押して書類を撮影する。
☆(必要が有れば)台形補正を修正する。(ほぼ自動のままでOK)
☆補正がOKなら承認ボタンを押す。
☆画質補正の承認ボタンを押す。
☆これで終了、次のページの書類撮影へ。
帰宅後、タブレットを自宅のwifiに接続すると撮影した画像がCamScannerのサイトに自動転送されるので、パソコンからログインして取り出します。 パソコンへの取り出しはJPEGとPDFを選ぶことができ、JPEG(JPG)を選ぶと複数枚の画像がZIPという形式で一つのファイルに統合されます。 ZIPファイルはほとんどのパソコンでクリックすれば自動的に展開されますが、画像の形式が先ほどのJPEG形式ですのでにじみの可能性が有り、PDFでの取り出しがお勧めです。
CamScannerからの画像の取り出しは、いろいろなクラウドサービスを使うことも可能なようですが、私自身が使っていないので説明は省略します。 あしからず。
と言う訳でCamScannerの導入によって非接触型のスキャナーSV600への物欲は大幅に減ったのですが、さすがにSV600は専用機だけあって書籍に対する読み取り補正機能などが非常に強力なので、欲しい気持ち自体は消えてはいません。 欲しい、しかし置き場所が・・・