「組分けテストや模試でミスを多発する。 どうすればミスを減らすことが出来るのか。」 という相談を数多く受けます。 なにしろ、このブログを書き始めた最初の日の投稿が『算数のケアレスミスの防止』というタイトルでした。 今回は続編として我々おとながどんな事をできるのかも含めて展開します。
2018年5月1日の投稿はミスを減らすための方策を書きました。 その時に書いたのは生徒自身が何をするかという事で、要旨は以下の3点です。
1)精神論はミス削減の対策にならない。
2)ミスを発見できるように途中式を「10分後の自分への手紙」のつもりで書く。
3)演習の丸付け時にミスの原因を一言コメントとして書く。
また、繰り返し次のことを書いて来ました。
「なぜ方程式でも答えを出せる問題に受験算数のツールを使うかと言えば、速いし、楽だし、ミスも減るからです。」
(このブログを「楽だし」のキーワードで検索すると何本か出て来ます)
なぜミスが減るかと言えば、方程式を使った場合の無味乾燥な式の変形と異なり、中学受験の解法では実態を見ながら解いて行けるので、途中で「あれ?さすがにこの数字はおかしいぞ。」というのが目に見えるのが理由のひとつです。
あ、生徒が自覚するミス防止の方策にひとつ書き忘れてたことに気付いた。
<出て来た数字を、常識で考えてみる>というのが有りました。
旅人算の答えの欄でバスの速さに「時速1800キロ」などという数字を平気で書く生徒が居ます。 音速を超えとるわいっ!
中学受験の解法ツールを使うメリットは他にもあり、その一つは全体像を見ながら解いて行けることです。 それを書いたのが<消去算>の解き方についての投稿です。
そこでも書いていますが、私は途中式を文章でだらだらとつなげた説明 (ほとんどの参考書の解説がこの形式) が嫌いです。 頭の中に取り込む情報の量が多すぎます。
せっかく、<整理表>とか<線分図>とか<面積図>とか<てんびん法>といった解法ツールがあるのですから、それらを使えばツールの書式レイアウトそのものが考えの流れを引き受けてくれて、目に飛び込んでくる情報量が大幅に減ります。 マジック・ナンバー・オブ・セブンの枠内に収まります。 見通しが良くなるのでミスも減り、また発見も容易になります。
【ちょっと脱線】
先日、右のサイドバーに貼ってある「にほんブログ村」のバナーをクリックして他の人の中学受験ブログを読んでいて、式の変形操作そのものを「消去算」と呼んでいるブログを見かけました。 たしかに世の中の参考書の99%は<消去算>を式の変形で解いているし、<消去算>のサブカテゴリーとして<加減法>、<代入法>という分類があるくらい式の変形(方程式の解法)と親和性が高いけれど・・・
「消去算」という呼び名を使うことで解き方を固定してしまうのは、私としてはちょっとアレだなぁ・・・
などと脱線しているうちに1300文字を超えました。 過去の投稿へのリンクを2本も張ったし、長くなりすぎるので続きは明日、「ミスを減らすためには:大人がすること」というタイトルで投稿します。