塾の先生をやっていると、かならず出会う勘違いがあります。
難関校に合格する子は難しい問題を正解できる。
だから家の子にも難問を解かせれば・・・(遠い目)
解けないのは本気度が足りないからだと責められる子は・・・(涙目)
こんな保護者様がいらっしゃ・・・るかも知れない。
・難関校合格者は難問を解ける。
・難関校に入れたいから難問を解かせねば。
・難問に早いうちに慣れさせよう。
・塾の宿題なんてちゃちゃっと終わらせなさい。簡単でしょ。
・それよりママが買って来た問題集をやりなさい。
・難しい?分からない?それはあんたのやる気が足りないからよ。
スポーツに置き換えてみると分かりやすいかも知れません。
・スキーの上級者は急斜面を滑れる。
・上級者にするには急斜面を滑らさねば。
・急斜面に早いうちに慣れさせよう。
・中斜面なんかでちゃらちゃら遊んでちゃ駄目。 簡単すぎるでしょ。
・それより急斜面で滑りなさい。
・板もママが買って来た競技者用の板を使いなさい。
・怖い?曲がらない?それはあんたのやる気が足りないからよ。
無茶ですよね。
中学受験の話から外れますけれど、スキーの思い出話を書きます。
私が通っていた中高一貫校では12月と3月に自由参加のスキー教室がありました。 だいたいシーズンに一回これに参加させてもらっていたので、この期間はそれなりにしっかりしたフォームで滑れていたと思います。
大学生になってレクレーションのスキーばかりになって急にフォームが崩れました。 原因は実力以上のコースばかり滑ったこと。 志賀高原一の瀬ファミリー脇のパーフェクターコースとか楽しかったけれど、フォームが変なせいで夕方に宿に帰ってくると階段を上がるのもしんどいほど疲れてた。
社会人になってスキーの同好会に入ったら、クラブの中にSAJの準指導員、正指導員がごろごろ居て、クラブ独自にバッチテストを開催できるという「基礎スキー」をやるクラブでした。 ここで技術を学び直したことでフォームが改善され毎シーズン「疲れなく」なって行きました。
改善されて行きはしたのですが、いちど付いた悪い癖はなかなか抜けず、後から参加した(つまりまっさらからスキーを習った)メンバーにどんどん追いつかれて追い越されて・・・
何度かのバッチテスト不合格で落ち込んでいる私にある指導員が言いました。
「まぁ、あれだ。 あせるな。
いちど付いた悪い癖ってのは直すのに3倍の時間がかかるって言うからな。」
大学院を含めて6年間。 6 × 3 = 18 年間 ?! よけい落ち込んだ。
長い脱線になりました。
今日の記事で言いたいことは単純です。 「基礎をたいせつに。」