駒澤塾:中学受験の算数・理科

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7月の模試で書く志望校名

首都圏模試センターや四谷大塚の7月の模擬試験が近付いて来ました。 今日は7月の模試で志望校名に何を書くかという話です。 

 

数年前まで四谷大塚の4月と7月の模擬試験は、合不合判定予備テストという名称でした。 その頃は9月から名称が合不合判定テストに変わり、そこからが本番という位置付けでした。 2013年に4月と7月の名称から予備が消え、模擬試験が年間6回の体制になったのですが、名称以外で試験そのもの、たとえば問題の難易度とか構成に関しては大きな差を感じませんでした。 

 

変化を感じるのは志望校の書き方に関する規則です。 最近まで4月の試験では志望校に日程の縛りがありませんでした。 (以前は第1から第6志望まで全部に2月1日午前の学校名を書けた)

今は4月の模試から実際の入試日程に準じた学校名の記入を求められます。 日程が重複した校名を書くと合格判定のパーセントが出ません。 

 

私としてはこの変更、4月の模試からぎちぎちに受験スケジュールを強いるのは好きじゃないです。 塾としては翌年の人気動向が早めに欲しいのでしょうけれど、小6の4月の時点で受験計画をきっちり組み上げられるご家庭って多くないはず。 

 

4月の模試に対して日程の縛りが出来た今でも、私は迷っている保護者さまにはかなり大胆な提案をしてます。

『志望校は実際に受けるかどうかとか、通えるかどうかとかは無視をして、偏差値で5ずつ間隔を空けてとりあえず知っている学校名を書いてしまってください。』 こんな感じです。 

もちろん御三家や難関校に届く可能性が高い生徒についてはまた別の書き方になりますが、大多数を占める中堅層に対しては上のことをかなり強く言います。 

4月の模試の段階だと自由に書いて頂いた場合、本人の偏差値よりも80%合格偏差値で10とか15高い学校名ばかり書くご家庭が必ず出るのです。 すると当然のことながら合格判定には20%がずらりと並びます。 これでは現状の位置がまったく分かりません。 

私は4月の模試は自分の位置を知るためと割り切って使うべきだと考えます。 要は偏差値の値をばんばんばんって広く取って、合格率80%から20%まで出ているリストを具体的な校名の形で可視化するということ。 

 

今回の7月の関しても私の考えは同じです。 

4月の模試で合格率80%から20%までのリストを作れている場合は偏差値のステップを一段狭くして精度を上げても良いと思います。

しかし4月の結果で20%ばかりが並んでいた場合、ぜひとも今度の7月で大きく網を投げて欲しいです。 模試の志望校に書いたからと言ってそこを受験しなければいけないきまりなんかありません、一昔前なら予備テストと呼ばれた模試です。 目的を明確に意識しましょう。 

 

7月の模試の目的って何でしょうか。

私は夏期講習に向けてのモチベーション形成の意味合いがとても大きいと考えます。 

その大切な夏期講習に合格率20%ばっかりのリストを持たせて突入させるのって、好きでないです。 


ちなみにリストに80%を出すための校名、いわゆる「おさえ校」は、保護者様が決めてしまった方が良いと考えます。 「第一志望校」や「あこがれ校」についてはモチベーションも考えて一枚岩の体制で行きたいですが、「おさえ校」に関しては本人の意思の入る割合を減らしておかないと大きな弊害が出ます。 その話はいずれまた。 

 

 

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