駒澤塾:中学受験の算数・理科

中学受験の算数・理科を中心に書いて行きます。駒澤が旧字体なのは検索をしやすくするためです。

過去問の演習開始の時期は

過去問の演習をいつ頃からやるか、これもまた正解の無い問題です。 特定の学校への合格をうたっている塾では通塾開始の当初から過去問を演習させているところもありますし、受験ギリギリまで触れさせない主義の先生もいるようです。 

 私は過去問の演習は秋頃から、という意見です。

その理由は以下の3点です。

1:今の時期にやると生徒の心が折れるかも

2:頭の良い子ほど変な誤解をする恐れが

3:学校毎の傾向は有る。だがしかし

 

1:今の時期にやると生徒の心が折れるかも

 「うちの子は絶対に大丈夫!」というご家庭はどんどんやっちゃって下さい。 ですが本当に大丈夫ですか? 保護者様ご自身が11歳のころ、そんなに強靱な精神をお持ちでしたか? 脅しのように聞こえるかも知れませんが、脅しです。

実際、4か月後には合格することになる第一志望の学校でも、10月頃の演習では受験者平均どころか合格者平均の半分も点が取れないことはざらに有ります。 どぉんと学力の伸びる夏期講習もまだの今の時点では手も足も出なくてあたりまえです。 と言うか、今の時点でそこそこの点数が取れるようなら第一志望校の見直しをお薦めします。

 

2:頭の良い子ほど変な誤解をする恐れが

どのレベルの学校であれ、合格への基本は「穴」を作らないことです。 得意な単元を作るのはかまいません。 苦手単元を残さないことを夏の終わりまでの重要課題として欲しいのです・・・・が、 たまに居るのです「僕の受ける学校には、これ、出ないから。」と言い切る生徒が。 

はっきり言って学校毎に出題の傾向は有ります。 ですが「同じ学校に、同じ問題は二度と出ません。」 同じような題材を扱っても必ず視点を変えて出題して来ます。 出題の偏りを把握した気になって苦手単元を残す生徒は、出題のバリエーションにひどく弱くなります。 

 

3:学校毎の傾向は有る。だがしかし

私は出題の偏りは「うちの学校はこういう分野が得意な生徒が欲しいんだ。だから特にしっかり勉強しておいてね。」という学校からのメッセージだと思っています。 そこだけ出来れば入学できますよ、ではありません。 では解答の形式とか分量に対して何も準備しなくて良いのか、あるいは学校別の特別コースを狙いたい場合、その準備は?

 

私は生徒に演習させるのでは無く、保護者が見るのなら早期からの準備は賛成です。

 

その場合、学習塾に通わせているなら塾の先生をうまく使って欲しいです。 高いお金を払ってるんですから使うべきです。 その際のコツとして返答まで数日間の期間を与えた方がしっかりした情報が返って来る場合も。 塾の先生って「○○校ってどんな入試を?」と尋ねられたら「即答しなきゃ、信用を失う?」って思いが頭を渦巻いて、でも集団授業の塾だと生徒の志望校は数十あったりする訳で・・・ 

もし私が保護者だったら、「○○校ですか、他に検討されているのは? なるほど△△校と□□校舎ですね。最近の傾向に変化が無いかも含めて××日のご返答で宜しいでしょうか。」と返してくる先生の方がぱぱぱっと即答して来る先生よりも信頼できます。

 

そうは言ってもご自身の目で学校の過去問を見てみたい場合は、このブログの右欄にあるお薦めサイト(はてなブックマーク)に入れておいた「四谷大塚 中学入試過去問データベース」をお薦めします。 メールアドレスの登録で主要な中学校の過去問が、実際の問題用紙をスキャンしたPDF形式で入手できます。 解説が無い場合も多く、そのまま演習には利用できませんが、記述式の割合や問題冊子の余白の大きさなどの確認ができます。 

 

生徒に過去問演習はまだやらせたくないので、実施する場合のコツは書きません。 9月頃に書きます。

 

大学入試改革や少子化への対応などの影響で私立中高一貫校の入試も様変わりが激しくなって来ています。 今年の品川女子の算数1教科入試に続いて、いろいろな学校が発表して来るはずですし・・・

 

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